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自転車の利用予測は、複雑にすれば当たるのか

米国の自転車シェアサービスを調べると、平日は17時台、土日・祝日は13時台に利用が最も多かった。予測では曜日や季節を含む回帰モデルより、直近の利用件数から作った単純な平均の方が小さな誤差に収まる期間があった。

平日の夕方と休日の昼

対象はCapital Bikeshareの2011〜2012年の利用記録だ。UCIが配布する時間別・日別データを集計した。回数を数えているため、同じ人が何度も利用した分も含む。

平日の17時台は記録のある1時間当たり平均525.3件だった。朝の8時台にも477.0件の山がある。土日・祝日は13時台の372.7件が最多だった。通勤と余暇の違いを考えたくなる形だが、利用目的の欄はないため断定しない。

平日は朝と夕方、土日・祝日は昼に利用が多い
平日は朝と夕方、土日・祝日は昼に利用が多い

図1。平日は祝日を除く。記録のない時間はゼロとして加えていない。出典はUCI Bike Sharing。配布データを集計した。

過去のどこを平均するか

2012年7〜12月を予測するため、それより前のデータだけを使った。比較したのは過去全期間の時間帯別平均、直近56日間の平均、曜日や月を含む回帰、実測気象も加えた回帰だ。平均では平日と土日・祝日を分けた。

1時間当たりの誤差の大きさを平均すると、過去全期間の平均は107.2件、直近56日間の平均は68.5件だった。暦を使う回帰は91.0件で、気象を加えても84.0件だった。この期間の平均絶対誤差では直近平均が最小だった。

ところが2012年1〜6月では順番が違う。直近平均の誤差は100.6件で、暦の回帰は84.7件だった。気象を加えた回帰では72.4件まで小さくなった。半年分の結果だけで採用する方法を決めるのは早い。

直近56日の比較は初回結果を見た後に追加した。今回の後半期間を未知の最終試験と扱うことはできない。別の期間でも同じ比較をする必要がある。

気象データを足すときの注意

今回使ったのは当時の実測気象だ。翌日の天気予報を使った試験ではない。天気を正しく把握できた条件での計算なので、実運用では予報の外れも加わる。

配布データはサービス全体の集計だ。どの貸出場所に何台補充すればよいかまでは分からない。在庫が足りず借りられなかった人も件数には現れない。

レンタル事業で試すなら、店舗別・時間別の利用に在庫切れや休業の記録を加える。自転車の結果を別の商品へそのまま当てはめず、御社の実績で直近平均と予測モデルを比較する。モデルが当たるかだけでなく、補充や人員配置の不足が減るかも確かめる。

出典:Fanaee-T, H. (2013), Bike Sharing, UCI Machine Learning Repository。CC BY 4.0。配布データを集計・加工した。関連論文:Fanaee-T and Gama, Event labeling combining ensemble detectors and background knowledge

資料と集計表