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電力消費は前年より増えたが、製造業では減っていた

2024年度の最終電力消費は8,808億kWhで、2023年度より55億kWh増えた。公表表の整数値から計算した増加率は0.63%だ。しかし、製造業は16億kWh減っている。全国合計の増加を、すべての業種に共通する変化として扱うことはできない。

増加分を部門別に分ける

企業・事業所他部門は37億kWh増、家庭部門は19億kWh増、運輸部門は公表整数値では変わらなかった。部門合計と総計には丸め差があるため、その差の変化−1億kWhも残すと、全体の55億kWh増と一致する。

企業・事業所他部門をさらに分けると、業務他が57億kWh増、製造業が16億kWh減、農林水産鉱建設業が5億kWh減だった。企業内の丸め差の変化1億kWhを加えると37億kWh増となる。部門内で増減が相殺されていた。

比較する年によって結論は変わる

2019年度と比べると、2024年度の最終電力消費は5.0%少ない。2010年度比では14.9%少ない。前年からの小幅な増加と、過去の水準を下回っていることは両立する。

2019年度を基準にした電力消費の推移
2019年度を基準にした電力消費の推移

ここで集計したのは、エネルギー転換部門の消費を除く最終電力消費である。発電電力量でも、特定の電力会社の供給区域の需要でもない。消費電力量の増減だけでは、省エネの効果、電気料金、生産量、冷暖房需要のどれが変化したのかは分からない。

自社なら電力量と生産量を分けて記録する

工場で同じ比較をするなら、月別の購入電力量だけでなく、自家発電の自家消費、製品別の生産量、稼働時間、休止設備を合わせる。電力量が減っても、生産量がそれ以上に減っていれば、製品あたりの使用量は増えることがある。設備投資の効果を評価する前に、総量と製品あたりの量を別々に確認する。

出典:資源エネルギー庁「2024年度エネルギー需給実績(確報)」参考4・電源構成と最終電力消費、印刷5ページを加工して作成。2026年9月7日確認。公的機関が作成・承認した記事ではない。

資料と集計表